2017年4月30日日曜日

フィリップ・スタルクのプラスチックのイス

展示場3階のプラスチックコーナーには、プラスチックのイスも置いてます。

実はこのイス、フィリップ・スタルク(Philippe Starck)さんという
フランスの有名なデザイナーの作品なのです。
1999年に発表された「TOY」というイス。

ポリプロピレンの一体成型で、カラフルな色。
座りながら、プラスチックの特徴を感じていただけるアイテムとして、ずっと欲しいと思っていたもの。
ここでも、「化学×芸術」の視点を入れてみたくて。
そしてもう何年も前ですが、助成金をいただいて購入できました。

休憩しながら、プラスチックに包まれて、プラスチックのことを考えてもらえたら嬉しいなと思っています。
実際にプラスチックのことを考えてくださっているかはわかりませんが、代わる代わるお客さんが座っています。
何年たっても割れたり、壊れたりしていません。
ビール瓶のケースにも使われているポリプロピレン、さすが丈夫です。

今月はこの「プラスチックのイス」などに英語解説を付けてきました。

みなさんもぜひ座りにきてくださいね。
そしてこの有名なイスを街中で見かけたら、プラスチックのことを思い出してみてくださいね。

2017年4月28日金曜日

ISF2017 edition / Science Show “CHEMISTRY of FIREWORKS”

サイエンスショー「花火の化学」の国際花火シンポジウム発表バージョン(英語字幕付き・15分カット版)をYouTube で公開しました。

I uploaded the video of my science show "CHEMISTRY of FIREWORKS".
ISF2017 edition (15-minute edited version, with English subtitles)

ISF2017 edition / Science Show “CHEMISTRY of FIREWORKS”
サイエンスショー「花火の化学」(15分編集版)


「国に帰ってからも見たい」というリクエストをいただいたので、15分編集版ですが、編集じょうずにできていませんが、アップロードさせてもらいました。
みんな、お国から見ててくれるかな??
近く、ノーカット版も公開させてもらおうかなと思っています。

本当は、サイエンスショーは会場で生で見てもらうのがイチバン!
 「落語とサイエンスショーと20年目の私」2017年4月1日のブログ
  http://takegawayukiko-blog.blogspot.jp/2017/04/20.html
みなさまとサイエンスショー会場でお会いできる日を心から楽しみにしています。

2017年4月26日水曜日

国際花火シンポジウムで発表

無事に私の発表、
"Enjoying fireworks from chemical and educational point of view"
が終わりました。
日本での開催なので、日本人が多いのかと思っていたら、
ほとんどが外国の方で。
で、ウケました。
特にサイエンスショー「花火の化学」の動画が。
がんばって英語字幕入れて、編集して、よかった…

国際花火シンポジウムの代表代行からも、花火の教育的利用としていいプログラムだねと褒めていただき、

イギリスから来ているトッシュさん(きのう花火のショーの発表した方)とは、近しい分野ということで意気投合からの記念撮影。

日本はもとより、オーストラリア、フィリピン、ブルガリア…
いろいろな国の方とお友達になれました。

さいごに、同じセッションで発表した3人で記念撮影。
いちばん左が私で、いちばん右はチェアパーソンをしてくださったアメリカのウィル・ハーベイさん。
そして記念品をいただきました。

花火といえば日本、なんてことは全然なくて、
世界中に心底、花火を愛する人がたくさんいて、
花火は火薬の平和的利用と言われることもありますが、
いろいろな意味で世界が広がるシンポジウムになりました
(まだ終わってないので、なりそうです、です)。

写真は、会場でお会いした、いつもお世話になっている花火師の古賀さん(葛城煙火株式会社)が撮ってくださいました。
古賀さん、ありがとうございました!

2017年4月25日火曜日

秋田に到着:夜は花火鑑賞

伊丹から秋田空港までは、およそ1時間30分。
秋田空港から秋田駅へ、秋田駅から新幹線で大曲へ。
会場の大仙市大曲市民会館に向かい、発表者受付のあと、
午後のプレゼンを聴いてきました。
アメリカの先生は、花火を数学(ベクトルなど)の教材にしていたり、

元学校の先生が、花火のショーをしていたり。

そして夜は、打ち上げ花火(参加費は自腹です)
大曲花火大橋下流河川敷(あの有名な全国花火競技大会の会場)で、
第16回国際花火シンポジウム 大曲の花火~春の章~「世界の花火 日本の花火」と題して開催されました。
日本の花火でもカナダの花火でも、「和火」と呼ばれる、
黒色火薬だけの、炭の粉の光がなんども登場しました。
流行りなのかな?

近くで見せていただいて、1尺玉もたくさん揚がって、
日本も海外の花火も、私には区別ができないくらい、どれもとても美しかったです。

私は例によって、「この光は鉄かな?」とか「ストロンチウムかな?」なんて思いながら、花火の化学を楽しんでいました。

第16回国際花火シンポジウム 大曲の花火~春の章~プログラム
http://oomagari-hanabi.com/isfireworks_spring2017/16thISF_Omagari_Hanabi_Programme(Japanese).pdf

2017年4月23日日曜日

国際花火シンポジウム発表まであと2日

なんとか準備が整いました。よかった…
秋田県で開催される第16回国際花火シンポジウム。
 http://www.isfireworks.com/
今回は37か国、1000人以上の人が秋田県大曲市に集結するそうです。
そのうちのひとりの私。
私の発表は4月26日(水)の午前中です。

なんとか、パワポも完成して、
サイエンスショー「花火の化学」の動画に字幕も入れて、
ここまで来れたら、なんだか早く発表したくて、楽しみになってきました。

主催者の方から、「秋田の夜は真冬並みに寒いです」という連絡もいただきました。
荷物もますます増えて、そろそろいよいよ出発です。


「国際花火シンポジウム発表スケジュール決定」2017年4月4日のブログ
 http://takegawayukiko-blog.blogspot.jp/2017/04/blog-post_4.html

2017年4月15日土曜日

ラック研究会の勉強会

今日はラック研究会の勉強会が、当館で開催されました。
会場は満席!
ラック研究会主宰の北川美穂さんから「2017年2月のタイ・ラオスのラック生産と利用の実態調査」について報告がありました。
2016年はタイで40℃を超える猛暑が1週間続き、ラックが壊滅的な不作だったことや、
ラオスの村でのラックを使った染色方法の再現や、染色の現状について、
たくさんの写真で報告していただきました。

さいごに時間をいただいて、私から、プラスチックコーナーで紹介している「シェラック」の展示などについてお話しさせていただき、
みなさんに展示を見ていただきました。
ラックに熱い思いを持ち、さまざまなご実績をお持ちの方々が集まるこのラック研究会。
私もこれから勉強させていただき、このご縁に感謝して、
また新しい企画に踏み出すパワーをいただきました。がんばります。

2017年4月7日金曜日

科学館で「ラック勉強会」を開催します

ラック・・・
ラックカイガラムシがつくりだす素材を「ラック」と呼ぶことがあります。
2015年、北川美穂氏が「ラック研究会」を立ち上げられ、
私も立ち上げ時から参加させていただいています。
4月15日(土)に、大阪市立科学館で「ラック勉強会」を開催します。
私もラックの展示をご紹介させていただく予定です。
ラック研究会にご入会いただければ、参加資格がありますので、
ご興味のある方は、ぜひご入会&勉強会へのご参加をご検討ください。
そろそろ定員に近づいているようですので、どうぞお早目に。

詳しくは、以下をご参照ください。

第2回ラック勉強会
主催:ラック研究会
共催:大阪市立科学館
日時:2017年4月15日(土)13:30~16:30
会場:大阪市立科学館 1階 会議室
    〒530-0005 大阪市北区中之島4-2-1
    http://www.sci-museum.jp/science/
参加費:500円(資料代)
定員:20名(ラック研究会会員のみ。事前登録制)
内容: 1.「2017年2月のタイ・ラオスのラック生産と利用の実態調査の報告」
     ※生き物文化誌学会さくら基金の助成による
     北川美穂(京都府立大学大学院生命環境科学研究科共同研究員)
    2. 「大阪市立科学館のラック展示について」 
     岳川有紀子(大阪市立科学館主任学芸員)

1. ラック生産量世界2位というタイでは、近年の地球温暖化と2016年の猛暑により、同年秋のラック収穫量は例年の1%程度という危機的な状況にある。2008年のラック豊作時にタイのテレビ局が製作したラックについての番組、タイ北部ランパーンのラック会社2社での聞き取り調査、政府がようやく動き出した試験養殖地、壊滅的打撃を受けたというレインツリーを使った養殖地の様子などを報告する。また、ラオス北部ルアンパバーン州では2000年代初頭、JICAによる焼畑農業による森林破壊の抑止策としてラック養殖プロジェクトが行われた。しかし、ここ数年、州内ですら市場にラックがほとんど出回っておらず、染めもほとんど行われていない状況が判明した。ラック養殖地の現状、市内数カ所の染色工房でのラック染めについての聞き取り、2つの工房での染めの実際の工程について報告する。
2. 大阪市立科学館は世界でも珍しいラック関連品の常設展示が行われている博物館である。展示を担当する岳川氏にお話を伺ったのち、展示室での見学を行う。 
※大変恐れ入りますが、勉強会開始前に展示場の見学をされる場合は通常の入場料(展示場:大人400円、プラネタリウムホールは600円)をお支払いください。

会議室内での現物展示品(予定)
・タイ、ラオスで入手したラック(寄生木:レインツリー、ライチ、キマメなど)
・ラオスの2箇所の染色工房で染めた木綿・絹の糸、布の現物

■備考・ラック研究会とは
近年急速に日本でも関心が高まっているラックについての様々な情報を共有すべく、2015年の科研費昆虫由来素材「ラック」の文化財及び美術工芸への利用促進のための調査研究」助成決定をきっかけに、京都府立大学大学院生命環境科学研究科椎名研究室内に「ラック研究会」を立ち上げました。日本セラック協同組合をはじめ、インド天然樹脂研究所、中国林業科学研究院資源昆虫研究所にもご協力をいただいております。
■参加申し込み・お問い合わせラック研究会 北川美穂 lacstudygroup@gmail.com

2017年4月4日火曜日

国際花火シンポジウム発表スケジュール決定

待ってました!
4月24日~29日に、秋田県で開催される第16回国際花火シンポジウムの
発表スケジュールが、やっと決まりました。

私は、4月26日(水)9:30からの発表となりました。

国際花火シンポジウムは、もちろん一般の方も参加できます(参加費ちょっと高いですが)。
夜には打ち上げ花火の見学もできます(有料ですが)。

第16回国際花火シンポジウムのホームページはこちら
 http://www.isfireworks.com/

発表スケジュールはこちら
 http://www.isfireworks.com/2017docs/16th%20ISF%20Omagari_Program%20(Final%2004).pdf

2017年4月2日日曜日

むらさきキャベツの大実験

6月からのサイエンスショー「むらさきキャベツの大実験」。
本番前に、4回のデモンストレーションをして、
事前に課題を見つけて、改善して、本番前に進むプロセスの初回。
もちろんお客様に見ていただくので、事前のとは言っても、ぐだぐだは許されません。
年度末の忙しさ継続中で、目が回ったままの準備期間でしたが、なんとか間に合ってよかったです…
今日は大人のお客様が多くて、会場はほぼ満席状態でした。
「へえー」「青色になるんや」「赤色ちゃう?」など、お客様どうしの会話も聞こえてきたりして、
私もお客様と一緒に楽しい時間を過ごさせていただきました。
お客様の様子では、合格点はいただいたようです。ほっと一安心。

そしてショーのあとに「実験道場」。
デモンストレーターさんと学芸員、今日は斎藤館長も来てくださって、ご意見をいただきました。
6月から、もっともっといいショーになれるように、いただいた宿題を考えていきます。

次回の事前デモンストレーションは、5月14日(日)16時からです。
本番は、6月2日(金)からです。
ぜひ見にいらしてくださいね。会場でお会いしましょう!

2017年4月1日土曜日

落語とサイエンスショーと20年目の私

斎藤館長は落語がお好きで、随分前から、サイエンスショーでも落語の技が使えるというようなお話しをされていました。
そのことがずっと心に残っていて、
「落語でプレゼン」のタイトルを見て、迷うことなく即、申し込んだセミナーに参加してきました。
実は私、関西に暮らして30年近くになるのに、生で落語をきいたことがありませんでした。
このセミナーの講師のひとりは、落語家の桂文華師匠。
目の前で二席の落語を披露してくださいました。
その前後のトークで、噺家さんとしての心構えや稽古の技などを教えてもらって、大満足。
そしてさらなる私の大発見は…「落語っておもしろい!」

今までテレビで落語を見たことはあったのですが、…ぜんぜんちがう!
びっくりしました。
文華師匠もおっしゃっていました、「落語は空気だ」と。
だから、噺家さんと同じ空気の中にいることが、噺家さんが話しだけで作り上げていく空気の中に入ることが、落語の醍醐味なんだと実感しました。

これって、サイエンスショーと同じかも。
ビデオでサイエンスショーを見ても、そこそこ楽しいし、内容もわかるけれど、
同じ空気の中にいるからこそ、感じていただけることがたくさんあるはず。
だから私も、文華師匠のようにさらに稽古を重ねて、
私が感じた「同じ空気の中にいる感動」を、サイエンスショーでも実現したい。

2017年4月から、学芸員20年目に入りました。
もう20年。まだ20年?
こうして勉強させていただくことで、まだまだ自分は成長できるのかもしれないと思うと、わくわくします。
人生の節目に落語と出会えて、このご縁を大切にさせていただきたいと思いました。
文華師匠からいただいたお名刺をときどき見ては、自分を振り返っていきたいと思います。