2017年3月28日火曜日

虹の絵の変化(3才)

虹をテーマにした幼児向け企画展の開催にむけて、私の心は虹に傾いています。
家では、ちょうど対象年齢にも当たる3才児が虹が好きで、虹の絵をよく描いています。
つい先日までの、彼女の虹の絵がこちら。
どれも、こんな感じです。
いろんな色があるということは、気が付いているみたい。
きのう突然、長谷川学芸員が監修した「こどもとしぜん」の虹のページを見ながら、虹を描くと言って…
で、できあがった虹がこちら。
大人の手助けはゼロです^^
何かを見ながら書く。
科学では大切な「観察」。
次は、本物の虹を見て、絵を描くチャンスがあったらいいなと思いました。

たくさんのこどもたちに、虹の世界を楽しんでもらえるように、当館初の幼児向け企画展にむけてがんばります!

2017年3月20日月曜日

花火師の古賀さん

私が「花火×化学」の活動を始めたのが、2000年。
花火師の古賀章広さんに出会ったのが、2010年。
テレビ大阪の番組に出演したときに、ご一緒したご縁で、以来、私の「花火×化学」の活動に全面的にご協力いただいています。
右から3番目が古賀さん、一番右がわたし
2016年夏のイベントのポスター
(左が古賀さん、右は天満宮の岸本さん、真ん中がわたし)

このたび古賀さんより、「Bplatz」という“熱い魂が伝播する中小企業応援サイト”に載りました!とお知らせをいただきましたので、
「笑顔と感動を生みだす花火をつくり続けたい」という古賀さんの記事を、私からもご紹介させていただきます。
ぜひ、アクセスしてみてください。
刹那な花火の見かたが、すこし、変わるかもしれません。
 https://bplatz.sansokan.jp/archives/8324

2017年3月19日日曜日

心惹かれた展示はシェラック

年度末で忙しすぎて更新が滞りました。お久しぶりです。

同僚のTさんから、ちょっと嬉しいお話を聞いたので。
地下1階で開催中の「新コレクション展」。
それぞれの学芸員が、最近、収集した資料を展示しています。
私は、シェラックでコーティングした錠剤を出展しています。

Tさんが新コレクション展を見学されているカップルの方に「どれか心惹かれた展示はありますか?」と質問したそうです。
そうしたら、
「シェラックコーティング錠剤」って答えられたそうです。
「これ(ムシが作る)知って、飲みにくくなったよね、って話してたんです」と。

心惹かれていただき、嬉しいです。
おふたりのお話しが弾んで、とても嬉しいです。
お客様がおっしゃるムシとは、こちら、ラックカイガラムシです。

ラックカイガラムシの分泌物を精製して得られる天然プラスチック「シェラック」は、薬のコーティング材としても使われているんです。
シェラックコーティングすると、崩れにくくなり、飲むべき薬品の質量が変わらない、味やにおいを感じにくくなる、溶解時間を調整することができる(例えば胃では溶けずに腸で溶けるように)、などの効果があるんです。

もしかしたら、気分的にちょっぴり飲みにくくなるかもしれませんが、大丈夫!
ムシやゴミは一切混じっていません。
日本の精製技術は、それはそれはすばらしいですから!

3階のシェラックの展示も、見にいらしてくださいね。そして、
「いろんなとこでラックカイガラムシのお世話になってるんやね~」
とますますお話しが弾んでいただければ、最高に嬉しいです。

この虫が作るプラスチック「シェラック」を解説した私の「学芸員の展示場ガイド」はこちらです。
学芸員の展示場ガイド「シェラック」

2017年3月7日火曜日

科学デモンストレーター23名体制に!

3月4日(土)、科学デモンストレーターのみなさんの、更新式を執り行いました。
2017年度は、1期生から9期生までの、23名体制となります!
担当として、ますます身の引き締まる思いです。
何より、当館のサイエンスショーをこんなに愛してくださるみなさんの気持ちが嬉しくて、うれし涙が出ちゃいそうです。
科学デモンストレーター研修講座を修了したみなさんは、「エキストラ実験ショー」などでボランティアとして活躍してくださっています。
 http://www.sci-museum.jp/science/extra

大切ですてきな仲間です。

2017年3月5日日曜日

虫で染めました!

今日は、ワークショップ「虫で染める赤いフェルトコースター」の日でした。
プラスチックを作る昆虫、ラックカイガラムシ。
この昆虫は、赤色の染料になる物質も作り出してくれています。
今日のワークショップの主催であるラック研究会の北川美穂さんと、
もう何年も前から「ワークショップができたらいいですね」とお話ししていて、ついに実現して、感激の1日でした。

本日の講師は、染色家の青木正明さん。
ひとりひとりウールからフェルトを作り、
スチックラックの中心の枝を除いた、樹脂成分と昆虫が混ざった部分を粉々にした粉で染めます。

ちなみにこの粉、私も参加者の方とにおいを嗅いでみたのですが(なんか初めてのものってにおいを嗅いでみたくなりますよね)、
すっぱい土…、のようなにおいでした。
もちろん、ラックカイガラムシも粉々になって混じっています。
染めるためには、染料の性質はもちろんのこと、繊維、温度、媒染剤の存在、時間、などが大切であることを、化学的な内容も交えながら説明してくださった青木さん。
楽しい語り口で、老若男女の参加者のみなさんも楽しそうに聞いておられました。
できあがり!
20名の参加者のみなさん全員が、きれいにこんな色に染まりました。
これからご自宅などでこのフェルトコースターを見たときには、
小さな昆虫のこと、染めるということ、プラスチックの化学や歴史、をふと思い出してもらえると嬉しいなと思っています。

本ワークショップは、科研費助成研究「昆虫由来素材「ラック」の文化財及び美術工芸への利用促進のための調査研究」の一貫で行いました。

この虫が作るプラスチック「シェラック」を解説した私の「学芸員の展示場ガイド」はこちらです。
学芸員の展示場ガイド「シェラック」

2017年1月13日「虫で染めるワークショップ参加者募集!」のブログ
 http://takegawayukiko-blog.blogspot.jp/2017/01/blog-post_13.html